Fishing Hours最初のレビュー記事は、2020年6月に発売されたばかりのハピソンのYH-800 電動ラインワインダーのレビューにしました。
以前から利用していた糸巻機は動きが悪くて一定のテンションを保つのが難しく、いつも不満を抱えながらリールの糸巻をしていた為、思い切って一生物!?と思いYH-800 電動ラインワインダーの購入を決断しました。たかが!?糸巻の為に、個人が2万円近くのお金を出すのは勇気が必要でしたが、ちょっとしたものを買って不満を抱えて、結局買うことになるのであれば、最初から買ったほうが良いかなと。。。しかし、ちょっとしたロッド・リールが変えてしまう価格ですからね。。。
さて、それでは、レビューに入っていきたいと思います。
1.外観
落ち着いたレトロな雰囲気のブルーの樹脂ケースに納まっていて、知らない人が見れば何かの工作機械か?と思ってしまう様な見た目です。私は、嫌いでは有りませんが、ブラックとか、ポップな色の展開があっても良いかなと思いました。
操作盤のスイッチ類は、下記の5つで、操作はいずれもシンプルです。
①『ON』ボタン
②『OFF』ボタン(緊急停止)
③『選択』スイッチ
④『テンション』調節つまみ・・・セレクタスイッチではなく、無段階調節式でした。
⑤『巻取速度』調節つまみ・・・セレクタスイッチではなく、無段階調節式でした。
2.固定方法
①クランプ固定
もちろん、これが 一番おススメの固定方法です!!付属のクランプを利用してしっかりと固定でき、前面側からの固定と、背面からの固定に対応しています。個人的には、背面側に固定がお勧めです。尚、クランプの対応可能な板の厚みは約50mmです。実測ベースでのクランプ開口は、最大52~53mmでした。
また、その際、広いテーブルでしたら、反対側にロッドホルダーを固定して利用すれば、完璧なリールメンテナンススペースの完成です。
②足踏み固定
足踏み固定用のパーツが付属していますので、YH-800を固定する板が無い環境などでは、足で踏んで固定が出来ます。大きな問題は有りませんが、操作盤の操作を前屈みで行う必要があるので、腰の痛い筆者はちょっと遠慮したいやり方です。あっ、足で操作しても良いと思いますが。。。
③紐掛け固定
第三の方法として、紐での固定が出来ます。クランプ固定は出来ないが、テーブル上で利用したい場合や、不特定多数の方に利用頂ける環境を作る場合に、ここに盗難防止ロックなどを通して提供するのも良いかもしれません。
3.主な機能と仕様
項目 | 仕様 |
---|---|
使用温度範囲 | 5~40℃ |
外形寸法 | 約 W300 x D215 x H165 [mm] |
本体重量 | 約1.8kg |
テンション | 約 0.5~3 [kg] |
推奨ライン | 0.5~6号 |
電源 | 専用ACアダプター、AC100-240V 50/60Hz |
4.リールへの糸巻時のテンション調節つまみとテンション
今回、私が一番気になっていたのが、実際のテンションです。メーカーの仕様では、約0.5~3kgとありますが、実際はどうなんでしょうか?多少誤差は出ると思いますが、ドラグチェッカーで確認してみました。
まず、電源をOFFした状態でやってみました。0.3~0.4kgのテンションで、糸巻することが出来ます。(電源OFFでも内部ギアの音が”ギュイーン”と結構いい音します。)次に電源を入れて、テンション調整つまみを最小の"1"設定で行ってみると、、、0.4位でした。1号未満のラインであれば、電源を入れなくても同じくらいのトルクでリールに糸巻が出来そうです。その後、つまみを2~7に設定して確認してみると、下記表の実測参考値の様になりました。実際には、動き出しの際には、もう少し力が必要で、動き出すと下記表の辺りに落ち着く感じです。また、今回は、0.5~1 [m/sec]程度の巻取速度で試してみました。高速で巻くともう少しテンションが掛かる感じです。
メーカーさんの推奨にある様にPE5~6号位までは、問題無く利用出来そうなので、とんでもない大物釣りでもしない限り、殆どの釣り物に対応できそうですね。私の釣り物の範囲は、これで十分です。今後は、糸巻きのストレスが無くなりそうです。
適合ライン号数 | テンション調節つまみ目安 |
---|---|
0.5~0.9号 | 1 |
1号 | 1~2 |
1.5号 | 2~3 |
2号 | 2~4 |
3号 | 3~5 |
4号 | 3~6 |
5~6号 | 4~7 |
テンション調節つまみ | 実測テンション[kg] |
---|---|
1 | 0.4 |
2 | 0.6 |
3 | 1.2 |
4 | 1.8 |
5 | 2.0 |
6 | 2.5 |
7 | 2.8 |
5.リールからの不要ラインの巻取り
YH-800には、リールからの不要ラインの巻取の機能も実装されています。巻取速度設定の調節つまみによってラインの回収速度を調節できます。実際にやってみると、、、スプール異形にもよると思いますが、最大の"7"設定でも1[m/sec]も出ていないような気がします。テンション調節用と同じギアなので仕方がないのかもしれませんが、もう少し早く巻き取ってくれないかなぁ。。。と思う位遅いです。(個人の感じ方次第かもですが。。。)
・・・巻取時の音は大きいんですけどね。。。
いずれにしましても、不要ラインを手で引き出すのも大変なので、、、高級な!?ラインワインダーですし、しっかりとお値段分の仕事をしてもらおうと思います。
6.価格
オープン価格とのことですが、市場価格としては、2万円前後(2020年9月現在)です。この市場価格の半値位であれば、多くの方の手が出る気がしますが、、、きっと難しいのでしょうね。。。
7.レビュー動画
8.まとめ
今回、実際に購入してレビューをしてみた結果ですが、とても満足しています。また、一定のテンションでリールのセッティングが出来るというのは、釣行の際の不要なトラブルを回避できまず。見えないところではありますが、この様なちょっとしたことで、リールトラブルから解消されて、しっかりと釣行時間を満喫できるのであれば、この先長い釣り人生において、十分に買う価値があったと思います。あとは、耐久性が判らないところであり、壊れないことを祈りながら、使い倒してあげようと思います。皆さんも、迷ったら、、、”買い”です!!
【メリット】
・一定のテンションでリールへの糸巻が出来る。
・ほぼ全ての釣り物に対応できるテンション調節の幅を持っている。
・操作が簡単である。
・フル電動の満足感を味わえる。
【デメリット】
・金額が少し高い。(なかなか手が出ない価格帯)
・動作音が大きい。(夜間に使っていたら、家族から怒られそう。少なくとも寝静まっている家では無理でしょう。)
コメント